【#7】夢の話

変な夢を見る。それも、結構な頻度で。

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 あまりに見過ぎるのでモーメントでまとめてしまった。

もともと過去にあった嫌な記憶を追体験するような夢をよく見るのだが、それとは別に支離滅裂なストーリーに奇想天外な登場人物、全米が熱狂する大スペクタクルの夢も見る。その圧倒的なボリュームのせいか寝起き直後なら夢の殆どを諳んじることさえできる(と、思っているだけで実際は忘れているのかもしれないが)。

 そんな中、最もよく見る夢は『自分だけ台本を渡されずに舞台に立つ夢』だ。私は実際商業か否かを問わず何度か舞台に立ったことがあり、所謂アドリブもしたことがある。もちろん台本を渡されなかったことは無いが。

夢の中で私は「ああ、ここ台本渡されてないな」と感じながらも演技を続ける。ダンスやアンサンブルであれば横目で他人の振りを見て追いかけ、セリフの途中であればわかるところまでの時間稼ぎとして小道具を使ったり、そのままアドリブでやり取りを続けることもある。相手が実際誰であるかは不明瞭で、ただ"何"を演じているかはわかっている。客席は実際と同じで暗く、微かに顔の輪郭や両目の小さな光がそれとなく確認できるくらいだ。私はその反応を伺いつつも意地で演技を続け、出番が終わり袖幕に引っ込むまで夢は続く。 

 長らくこの夢のことを”舞台上でまごついたり、失敗することを恐れていたせいでみる夢”だと思ってきたが、ふと、もしかしてこれはやり切れなかったことをやりたいだけの、願望が現れている夢なのかもしれない、と考えた。

舞台という本番に至るまでのレッスンはまさに苦痛の連続で(そのせいか次点でよく見る夢は”厳しかった先生にめちゃくちゃ怒られる夢”である)結局精神的に参ってしまい、現場を離れた私だが、舞台に立つのは好きだった。

観客にバレなければ失敗しても大丈夫、と言ってしまうと無責任だが、レッスンなら有無を言わさずその時点で止められて叱られるところ、本番であればリカバリを頭の隅で考えつつそのまま演技を続けられる。私は特に打たれ弱く、叱られると萎縮して何もできなくなる人間であるせいか本番は気持ちの余裕もあり、のびのびと演じることができた。

そう考えるともう離れて大分経っていて未練もないが、私は夢でずっと夢をみているのかもしれない。不思議な感覚だ。

 

 それから夢と言えば、金縛りもよく起きる。意識はハッキリと覚醒しているが体は動かないし声も出ない。寝ている布団の周りを歩かれるような気配を感じなくもないが、それについては不気味だとか不安を覚えたりせず、寧ろ「ちょっと!歩いてないで助けてよ!!」と感じている。

 はじめて金縛りが起きたのは中学生の頃で、ハッ!とした瞬間に隣の部屋の弟たちのことが頭をよぎった。そして無意識に「どうか弟たちには起きませんように」と強く念じて、そのまま眠って朝になった。あの頃はもう弟たちとそんなに仲が良くなかったが、無意識とは変なものだ。あのとき自分に起こった恐ろしいことが弟たちに起きるのが何よりも怖かった。

そういえば夢に弟たちが出てくることもあるのだが、彼らはそのなかで小学生だったり保育園児だったり、まだ可愛くてお姉ちゃんと慕ってくれていた頃の姿であることが多い。もしかしたら私の深層心理内にある”弟”という記号がその頃から更新されていないのかもしれない。今じゃヤニ臭い23歳と筋肉ムキムキのゴリラみたいな25歳なのにね。いや、だから更新されてねーのか。納得。

 

 兎に角、私のみる変な夢は願望が多いということで。寝る前に札束の写真みたら不労所得で悠々自適な生活を夢でみたりしないかな。今夜試してみよう。

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夢の中でくらいありあまる富をくれ~~~~~~~